第37章 あっぷる
きーら、きーら、ひーかーるー。
(何かが流れる)
手を伸ばす。
そこで
···ふっ
「····はっ··あぁ··はぁ··」
「あっ目が覚めましたか?」
目を覚ました先に海色が私の手を握っていた
「何故手を握る」
「澁澤さんがうならせてましたからね。」
「····小さいな」
「澁澤さんが大きいんですよ。落ち着きましたか?」
「まだだ」
「そうですか。痛みはありますか?」
「····右目が、痛む」
「包帯取替えますね」
澁澤さんの右目は敦くんの救済らしい
しゅるしゅる
パサッ
痛々しい傷
「·····っ」
「醜いか?」
「醜くないです。···痛いよね?でも大丈夫、傷は治るよ」
閉じた右目の傷に薬を塗り再度巻き直す