第37章 あっぷる
「私は····ぐっ!」
「澁澤さん!?」
あの日確かに····死んだ。····そして···救済された···だったらこの体は····??
一体···。
ぐらっ
「澁澤さん?!大丈夫ですか?!」
「私は····人間···だ···異能力··では····」
がくっ
「·····気絶してる(心音も息もちゃんとしてる)」
とさっ
なでなで
(澁澤さんは··異能力で生きてるようなもん。でも、本来の頭蓋骨を戻したからか元の人間になったと聞いた。)
「貴方はちゃんと生きてますよ」
ーーーー·····
ごぽぽ···。
(ふかい····闇が見える)
あの救済で私は消えた。
これで良かったんだ
なのに、どうしてあの日見た景色が浮かぶ。
ごぽっ
(息が···続かない)