• テキストサイズ

3年滅組、それは問題児の集まるクラスでした。/ 鬼滅の刃

第4章 不穏な足音






翌日の朝、はとてつもなく迷っていた。


「…………ワンピース?いやいや教師なんだからやっぱり動きやすい服装?」


シングルベッドの上に並べられた二枚の服。一枚は白の膝上丈のワンピース。一枚は白のブラウスと黒のスキニーパンツ。

ああ、なんで朝からこんなに悩まなければならないんだろう。それもこれも全部宇髄くんのせいだ。はベッドに腰掛けて昨日の出来事を思い出す。


昨日の歴史の授業での小テスト中、宇髄くんに呼ばれた。珍しく手を動かしてるもんだから、てっきりテストを解いてるものだと思ってた。だけど行ってみると、明日はとびっきり可愛い服で来いよ。という文字を見せられた。なんなのあれは。彼氏か。

そもそも宇髄くんにはよくからかわれる。反応を見て楽しんでるんだろう。たぶん他の子にも同じような感じで。その中のきっと一人で。それなのに彼の視線にはいつもドキドキさせられて。気が付くと心拍数を乱されてる。

ああ、精神の鍛え方が足りないのかな。時透くんにもっと鍛えてもらわないとな、なんて考える始末。

ちらりと目をやってブラウスに手を伸ばす。

やっぱり教師らしい格好がいいよね。そう思うのにまた宇髄くんの言葉が頭を掠めて邪魔をする。


 
───や・く・そ・く な?



例えば、だけど。
とびっきりかどうかは置いといて。

いつもと違う服を着て行ったら、彼はなんて言うんだろう。


可愛い?
似合ってる?
また、抱くぞ?
それとも何も言われない?




「……………ああ、もうこんな時間!」


出勤時間が迫っている。もたもたしてられない。は悩みに悩んだ末、一枚の服を取って急いで着替え始めた。


/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp