3年滅組、それは問題児の集まるクラスでした。/ 鬼滅の刃
第4章 不穏な足音
(………あ、宇髄くんが真面目にテスト解いてる。今日雨降るのかな、傘忘れたなぁ……)
そしてと目が合った瞬間、ちょいちょいと手を動かして呼んでやる。
「?」
やって来たにとんとんと指でテストを叩き示す。不思議そうなが少し腰を屈めて耳に髪を掛けながら俺の指先の文字を読んでいく。
───明日はとびっきり可愛い服で来いよ。一枚くらい持ってんだろ?
「………………」
あ、このやろ。眉間に皺寄せやがった。
そんで呆れた目を向けてくるの顔との距離はざっと数十センチといったところで。
俺は頬杖の上に乗せる口を大きく開けて無音でゆっくりと動かした。
や・く・そ・く
「…………な?」
最後のそれは音を添えて。
「~~~~っ!」
がぶんっと髪を振らして逃げていく。んで、教員机の上にあるプリントを落として豪快にばらまいた。くくっ、ありゃ完全に動揺してるわ。あー可笑し。
をからかうのは面白ぇ。反応が可愛いっての?すぐに真っ赤な顔して逃げるもんだからよ、ついつい苛めてやりたくなんの。
俺のへのそれは、完全に好奇心からくるものだった。