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【リヴァイ】彼と彼女の最終回【進撃の巨人】

第14章 ◇13話◇パラレルワールド


私がハンジの言葉に反応したからなのか、モブリットは諦めた様子でハンジの隣に腰を降ろした。

「それじゃ、まずさ!この紙にの名前を書いて欲しいんだっ。」

ハンジは自分の胸ポケットから手帳を取り出すと、1枚切り取った。
そして、その切り取った紙とペンを私に渡す。

「でも、私、文字が分からない…。」

受け取った紙とペンを見下ろし、私は困ってしまう。
リヴァイが持ってきてくれた本は知らない文字だった。
でも、モブリットは普通に読めた。
それがどういうことなのかはよく分からない。
ただ分かるのは、私が知っている文字と彼らが知っている文字が、違うということだ。

「君が知っている文字で名前を書いて欲しいんだ。」
「…私が知っている文字で、いいの?」
「あぁ、いいよ。」

頷くハンジの横で、モブリットは訝しげな顔をしていた。
ハンジが何を考えているのかは分からない。
でも、少しでもこの意味の分からない状況をハッキリさせることが出来るのなら、私は何だってしたかった。
巨人に会ったり、人攫いに襲われたり、怖い思いをする以外なら、何だってー。
紙をローテーブルの上に置いて、ペンを握る。
ヨーロッパっぽい雰囲気の街に住んでいるハンジ達だから、ローマ字がいいだろうかとも思ったけれど、カタカナで書いた。
あの本の文字が、カタカナに似ていたからという単純な理由だ。
書いた紙を渡すと、思った通り、ハンジとモブリットは逆さまにして読もうとした。

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