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【リヴァイ】彼と彼女の最終回【進撃の巨人】

第14章 ◇13話◇パラレルワールド


正直、本気に受け止めてはいなかったと思う。
巨人という化け物を見てもまだ、私は彼らのことをおかしな妄想をしていると信じていたのだろう。
だって、彼らの話を信じるということは、頭がおかしいのは自分だと認めるということだったからー。

「10位以内には入ってなかったけど、はとても優秀な訓練兵だったよ。」
「モブリットはどうだったの?」
「俺?もちろん、10位以内だよ。」
「そんな感じ。とっても優秀そうだもの。」

クスクスと笑えば、褒められている気がしないとため息を吐かれた。
でも、ハンジの隣で何だか大変そうにしている姿を見ていると、優秀な右腕なのだろうというのは伝わってきていたのは本当だ。

「とにかく、はいつも友人の輪の中心にいるような子だったよ。
 今、俺にしたみたいに友人を意地悪くからかって遊んでは無邪気に笑うんだ。
 嫌味のない笑顔が見たくて、みんながの周りに集まっていた。」
「なんだかさっきから、第三者みたいな言い方するのね。
 私とモブリットは友達じゃなかったの?」
「あぁ、俺とは訓練兵時代はあまり関わることはなかったから。」

訓練兵時代、私の周りにいた友達は明るくて元気な男女が多く、どちらかというとおとなしいグループにいたモブリットとはあまり話す機会がなかったらしい。
だから、真面目でがり勉タイプのリコと一番の親友になったときには、みんなが驚いたのだそうだ。
でも、リコは本当に素晴らしい女性だし、優しくて強くて可愛くて尊敬できるところがたくさんある。
それに、絶対に嘘を吐かないから、世界で一番信頼できる友人なのだ。
だから私がそう言えば、同じことを言われたことがあるとモブリットに苦笑されてしまう。
私の知らない私もリコに対して同じことを思っていたようだ。
そもそも、私が会ったリコは私の知っているリコなのだろうか。
ダメだー、頭が痛くなってきた。
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