第8章 ◇7話◇調査兵団兵舎
どちらかが寝るまでひたすら待つという異常な夜もツラかったけれど、眠たくなるまでひたすら巨人の話をされる異常な夜もかなりツラかった。
ハンジはとても興奮していたけれど、私には面白くない話過ぎた。
そのおかげで眠気に誘われたのだろうか。
いや、違う。きっと、そもそも疲れていたから眠れたと思うのだ。
だから、本当にあれは無駄な気持ちの悪い話だったに違いない。
そして、朝になり、私を起こしたハンジは、後で迎えに来るから着替えて待っていてくれと告げて自分の部屋に帰っていった。
着替えのない私は、見覚えのない私の洋服に着替えるしかなかった。
仕方なく、昨日、リヴァイが持ってきたバッグの中から洋服を取り出して着替える。
あまり見ないファッションだけれど、ロングスカートと袖部分が広がっている柔らかい素材のシャツはとても可愛らしいとは思う。
鏡がないから分からないけれど、サイズもピッタリだ。