第8章 ◇7話◇調査兵団兵舎
「着替えは終わったー?」
ノックもなしに扉を開けて、中に入ってきたのはハンジだった。
その後ろからモブリットが続く。
そして、私を見ると息を呑んだ。
「あぁ…、これは…、マズいね。」
「…今、漸く、リヴァイ兵長の気持ちが分かった気がします。」
ハンジとモブリットが、私のことを頭の先からつま先まで舐めまわすように見る。
そこへ、昨日の大男が金髪の綺麗な男の人とリーゼントの人を連れてやってきた。
そして、ハンジ達と同じ反応を見せる。
「今から出発だって聞いたから、ソックリさんの顔を見に来たつもりだったんだけどな。
…もしかして、本当になのか?」
「だから天使なんだって言っただろ。
でも、白いワンピースからの服に着替えたら、生前の姿のままだね。
本当に生き返ったみたいだ。なぁ、ミケはどう思う?」
「俺にも分からん。だが、匂いはだ。」
彼らは私は何者かの議論をした後、本当に覚えていないのかと訊ねた。
怯えながら否定の言葉を告げれば、彼らは少し悲しそうにしつつも、自己紹介をしてくれた。
大きな男がミケ、綺麗な男の人がナナバ、リーゼントの人がゲルガーというらしい。
彼らともリヴァイを通して知り合ったらしいのだけれど、もちろんそんな記憶はない。
この後、リヴァイやペトラ達にも似たような反応をされた。
それが、この洋服のせいだと分かったのは、モブリットが教えてくれたからだ。