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【リヴァイ】彼と彼女の最終回【進撃の巨人】

第5章 ◇4話◇頼みの親友


異常事態であることは、昨日のうちにハンジの指示で走らせた早馬によって、エルヴィンの元へ報告されていた。
やはり、一度予定を変更して戻ってくるようにとエルヴィンからの返事が戻って来た。
今回のに起きた不思議な現象が、巨人化出来るエレンと関連性があるのかは分からないが、エルヴィンも実際に見て確かめたいと思ったのだろう。
手綱を引き馬の速度を落としたハンジは、荷馬車の横に並んだ。
警戒心たっぷりの目でハンジ達を見ていただったが、程よい揺れと徹夜が効いたのか、荷馬車の上で横になって眠ってしまっていた。
荷馬車に並走して馬を走らせていたはずのリヴァイは、眠る彼女の隣に座り愛おしそうに髪を撫でている。
どうやら、の身体にブランケットの代わりにかかっている兵団ジャケットは、リヴァイのもののようだ。
昨夜、は明らかにリヴァイに敵意を抱いていたし、怯えてもいた。
それでも、リヴァイは頑なにのそばにいようとした。
自分の目の届くところ以外には絶対に行かせないという執念のようなものを感じた。
また、目を離した隙にどこかへ消えてしまうんじゃないかと不安だったのだろう。
実際、ハンジも、今朝起きたらまたはいなくなっているのではないかと思っていた。
を迎えに部屋に行った時も、本当にそこに彼女がいるのか不安とも違う気持ちで緊張しながら扉を開いた。
でも、リヴァイは本気で、は死んでなどいなくて、漸く帰ってきたのだと信じているようだった。
でも、そんなことはありえないとハンジは思っている。
恐らく、モブリットやペトラ達も同じだ。
ただ、それなら何なのか―と訊かれたら、その答えは持ち合わせていない。
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