第7章 柱合会議
産屋敷の庭園に集まっている柱の中に、気絶している炭治郎と花怜が地べたに寝かされていた。
無一郎はあの楽しかった時の記憶を思い出し、花怜に駆け寄った。
「花怜!花怜!!」
彼女の名を必死に呼ぶ無一郎を見ていた柱達は衝撃を受けた。
すぐに忘れてしまう無一郎が他人のことを覚えていて、泣くほど心配している。
その様子が普段の無一郎では有り得ないのだ。
「えっ、先生は……先生はどこ?先生!佐藤先生!」
無一郎が花怜を抱き寄せて、恩師の名を言った。
「うっ……ここは……?」
花怜が目を覚ました。無一郎は涙を零した。
「花怜、良かった、生きてて……」
「心配してくれてありがとう。あの……先生は?」
「分からない。多分隠が見てるかも」
花怜は重たい体を動かすと、隣に炭治郎が倒れていた。
「炭治郎!」
「やっぱり、花怜と一緒に行ってたんだ……」
炭治郎と呼び掛ける彼女の様子に、無一郎は納得していた。
「残念ですね。時透くんも冨岡さんと一緒で隊律違反ですね」
蟲柱の胡蝶しのぶがそう言って、不気味に思える優しい微笑みを見せた。