第5章 藤の屋敷
次の日。彼らが朝食を食べている間、淳一は暇そうに縁側に座って空を見上げていた。
「佐藤様。時透様からの贈り物でございます」
おばあさんから渡され、淳一は箱を開けてみた。すると、そこには隊服と黄緑色の羽織りが入っていた。
「これは……」
「お館様からの贈り物だと時透様が言っておりました」
俺は認められたということなのか?隊員として、人間として、生きることを認められたのか?
「貴方様は鬼でありながら美しい心を持っておられます。その優しい心で、世界を救って下さい」
おばあさんはゆっくりと土下座をした。淳一は嬉しくて、涙を零しながら頭を下げた。
「ありがとうございます。俺も幸せな世界になれるように全力を尽くします」
淳一ははっきりと宣言した。おばあさんは嬉しそうに微笑んだ。
淳一は先程もらった隊服に着替え、花怜達のところに戻った。
「先生……」
花怜はとても驚いている様子だった。そして、彼女は立ち上がり、淳一の手を掴んで言った。
「先生、カッコイイです!似合ってますよ!」
そう言った彼女の顔はとても輝いていて、淳一は嬉しそうに微笑んだ。
「それでは、次の任務に行きましょうか。先生、似合ってますよ」
「俺ヤダよぉ」
炭治郎と善逸がそう言った。
そして、五人は次の任務へ向かうことになった。