第2章 特訓と授業
次の日。授業ではなく、特訓が行われた。
「花怜。僕の呼吸を使うのが難しいなら、自分で作ればいいんじゃない?」
「そう言われても……」
花怜は無一郎の提案に頭を悩ませていた。技などを決めるのは難しいことなのだ。
ちなみに淳一は縁側に座って、花怜達の特訓の様子を眺めていた。
「花怜、なんとなく浮かんだら、この竹を切ってみて」
「うん……」
無一郎は目の前に竹を刺した。花怜はまだ頭を悩ませていた。
それなら……行けるのかな?
夢の呼吸 壱ノ型 幻夢一閃
花怜は大きく息を吸って、竹をすり抜けるように斬った。
「おお!花怜、それ何の技?」
無一郎が驚いた様子で聞いてきた。
「夢の呼吸、壱ノ型、幻夢一閃だよ。雷の呼吸の壱ノ型を基に考えてみたよ」
「へぇー、花怜スゲーじゃん」
縁側に座って見ていた淳一も花怜を褒め称える。
「先生も格闘技でも身に付ければ?」
「まぁ、そうするか」
花怜の誘いを受け、淳一は立ち上がった。