第2章 特訓と授業
花怜は無一郎と一緒に朝食を食べていた。その隣で、つまらなそうに淳一が寝転がっている。
「未来のお勉強やってみたいな……」
無一郎がそう呟くと、淳一は勢いよく起き上がった。
淳一は任せろという顔で胸を張っている。
「おお!さすが、先生だね!」
無一郎は目を輝かせて、鬼化教師を褒め称える。
「口枷外しましょうか?」
「ふく!」
花怜は、淳一の口枷を外した。すると、彼は元気よく立ち上がった。
「それなら、基礎から勉強しよう!俺は数学しか出来ないけど、算数も基礎だから教えられる。だから、算数を無一郎に教えるよ」
淳一は胸は張って言った。本職らしいことが出来て嬉しいのだろうか。
「やったー!算数って何?」
「まずは、数字を覚えよう」
淳一は筆で1と書いた。隣に壱と書いた。
「これは、壱を表す文字だよ。次は……弐を表す文字だよ。それで……」
無一郎は意外と熱心に受けていて、現代の言葉だけで一時間が経過した。