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NARUTO 夢(その後)

第10章 影との遭遇





「いくらカカシと見分けが付かないほど似ている存在とは言え、術者の目的はまだ分からない。

まずお前を信用させ…近付き、
今後何らかの危害を加えてくる可能性も否定は出来ない。

お前は火影の妻であり、
カカシにとっては弱みでもある。

…用心するに越した事はない」



『うん、分かってる…』



気が重い。目眩がしそうだ…

また、あのカカシさんに、会う…

また、キスされたら…

求められたら…どうすれば、いいの…?

突然豹変したら?

襲い掛かって来たら…?

私は…カカシさん相手に、戦えるの?

何が起こるのかなんて分からない…


…が、こんな気持ちで普通に接することなんて…できるのだろうか?


色々な考えが一気に頭を巡り、知らずに握り込んだ手にはびっしょりと汗を掻いていた。


すると不意にサスケ君の気配が近付いて来て、力強い腕に抱き締められる。



『…サ…スケ…君…』



咄嗟に、身体がビクッと震えた。



「大丈夫だ。

何があっても俺が見ている。

安心して、いつも通りでいろ

お前がしたくないと思う事は、しなくてもいい

覚えておけ…必ず、守る

何があっても

何に変えても、だ」



とく、とく…と…心拍数が上がっていく。

不思議とそうされて、驚きはしたが…嫌悪感はない。


向けられるその一途な感情に、今は一筋の安堵感を見出す。

呑まれそうな不安に押し潰されまいとして、私はそっとサスケ君の背中に腕を回し…その暖かな胸に…頭を預けた。



どの位そうしていたか、分からない。



でも私の気持ちは、ゆっくりと…固まっていった。


暫く後…サスケ君の声が耳元で聞こえる。



「落ち着いたようだな」



ぽんぽんっと、背中を叩かれ…サスケ君は私から離れた。



『あ…っ

ご…ごめん…、私ったら…』


「いや、気にするな

寧ろ俺にとっては、役得だ」


冗談のようにそう言う彼の言葉に顔を上げたが、もうサスケ君の顔はいつも通りの冷静さを纏っていて…

寧ろ動揺していた私の方が赤面してしまうのだった。



「では、今夜

少し早い時間にまた来る。
その時までは身体を休めていろ

…いいな?」



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