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NARUTO 夢(その後)

第7章 絡み合う想い





火影室の前に立つと何故だかいつより、緊張してしまう

…もしもまた
昨日の事を、忘れられていたら…
夢を見たと言う昨日の話の二の舞になってしまわないだろうか?


(…どうしよう
そうなったら私
上手く説明出来る自信、ない)


が、一旦その思考を止め首を振る。

まだそうと決まった訳じゃない
昨夜は直ぐに記憶が戻ったようだし…きっと、大丈夫

もし彼が覚えていたなら…ちゃんと説得して、一緒に綱手様に相談しよう。


──コンコン



「どうぞ」


ただ声を聞いただけなのに、昨日同様胸を撫で下ろさずにはいられない。

扉を開けて中に入ると、直ぐに私に気付いたカカシさんが嬉しそうに微笑んでくれた


『おはよう…ございます』


「おはよ
今さ、君だったらいいなって、思ってたんだ

昨日もこの時間に来てくれたでしょ?」


ペンを置いたカカシさんに手招きされ側に行くと、自然と引き寄せられ、抱き締められた。


「はぁ…疲れたよ〜
ちょっとだけ、充電させて…」

『かっ、カカシさん?
ほ、火影室で…やめてください』


立った状態で抱き締められているので、胸元に自然と、顔が埋められる


「え〜いいじゃない少しくらい…昨日は丸一日、君とは会えてなかったんだしさ」

『…え?』


瞬間どくりと心臓がなる。

…それにこの態度、私との約束を破った罪悪感などまるで感じられない


嫌な予感がする。



「そうだ、あのね
明日の夜にはやっと、帰れそうだよ
それで翌日は昼からの出勤でも大丈夫なように、今頑張ってるとこだから」


ぎゅっと顔を押し付けてくるカカシさんの柔らかい髪の毛を、そっと撫でる。その手が…微かに、震える。

鼓動は嫌な音を立てていく。


「喜んでくれないの?
折角君の休みに合わせたのに」

『…あ、いえ…』

「そしたら、君に触れられなかった3日分…沢山君を抱いてもいい?」


まるでハンマーで頭を殴られた気分になり、軽く目眩がする。

み、3日分?
もしかして昨日だけじゃなく…一昨日も帰ってない、事になってる?


(まさか また…全部、忘れて…っ?)


私は崩れそうになり、目の前の椅子に、力なく座り込んだ。



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