第1章 大切な存在R18
「ごめんって…花ちゃん」
夕飯の支度に戻った私は乱れた服と呼吸を整えながら久し振りに帰って来た愛おしい旦那様の顔を睨みつけていた
『この下着…お気に入りだったのに、カカシさんが力任せにするから……破れてしまいました』
勿論、カカシさんの為に今日はこの下着を履いたのだが……彼はそれを堪能する間もなく今の状況に至ってしまった
その事に少しだけがっかりしてしまう
「あちゃ…ご、ごめんね
…今度好きな下着…買ってあげるから…許して」
『むぅ…』
とは言え、本心から怒っているわけではない。
むしろ帰って直ぐに、あんな風に求められて嬉しかったことの方が大きい。
玄関先で挨拶もそこそこにあんな風に欲望のまま求められ、今はむしろ照れ臭さが優ってしまい…先程から火照ってしまう頬の熱が引かない。
それを隠すため、ふて腐れたように目線をプイッと逸らした
『…知りません!
お風呂、入って来てください』
「うん…ありがとうね」
機嫌の悪さを気にしてか、カカシさんが背後から首筋に優しくキスを落としてそっと抱きしめてくれる
「ねぇ、一緒に入らない?……奥さん?」
『…っ…ゆ、夕飯の支度がありますから…』
「ふぅ〜ん
…言っとくけど今夜は、あれだけじゃ済まないからね」
慌てる私を見て、くすくすと小さく笑ったカカシさんは…「かわいいなぁ」と呟いてから私の耳にキスを落とすと諦めたようにお風呂場へと消えて行った
『はぁ…もう…仕方のない人…』