第3章 違和感
私はついチャクラを流し込む手を止めてしまう
「…花ちゃん?」
カカシさんのキョトンとした顔は嘘を言っているようには見えない。
その態度に少し頭が混乱してしまう。
と、カカシさんの顔がニヤリと嬉しそうなモノに変わる。
「なんだ、もしかして夢でも見た?
…俺が帰ってくる夢、見てくれたのかな?」
『ゆ…め?』
「あんな事ってどんな事したの?
…その先、気になるな」
顎をそっと撫でられ、顔が近付くと…ふっと色気を帯びた瞳に、その先を促された。
『あの、冗談はいいですから』
あんなリアルな夢がある訳がない
熱くなった頬をごまかす様に顔を逸らす。
「冗談って、参ったな
俺、冗談は言ってないよ
帰りたかったのは本当だけど、実際ここにいたし…
ねえ、大丈夫?疲れてる?
…俺にチャクラなんて、分けてる場合じゃ…」
優しく手首が掴まれる。
その心底心配している顔を見たら益々混乱してきた。
『…冗談じゃ、ないんですか?』