第3章 違和感
「……っと、シカマル
私もう綱手様の手伝いに戻らないと!
報告書の件、後は任せたわよ!」
「へいへい、わぁったよ…
ったくみんなして人使いが荒いよなぁ
あ…花さん、ご馳走様です
なんかすいません、催促しちまったみたいで…」
『いえいえ、全然
いつもカカシさんを助けてくれてありがとう
…あの、これからもよろしくお願いします
カカシさんがシカマル君の事…頼りにしている、って言ってたから」
「あ…はは…
…ホント───…
出来た奥さんっすね…」
暗に夫の手伝いの催促と取ったのか、苦笑いをしている
が、なんだかんだと嬉しそうに包みを受けとってくれる2人と別れを告げ、その後ろ姿を見送った。
シカマル君は今から仮眠取るみたいだけど…
サクラちゃんは寝ないで病院…行くのかな…?
昔からタフな子だとは思ってたけど、流石綱手様の期待を一身に背負うルーキーだ。
カカシさんの教え子の中、唯一の女の子でもあるサクラちゃんは、医忍としては私の後輩でもあり、任務に出れば戦闘もソツなくこなす とても優秀な忍だ。
「あ、そうだ!花さん」
ふと立ち止まって振り向いたサクラちゃんが思い出したようにまた私の元に戻って来た
「あの…後で病院いらっしゃいますよね?
花さんお弁当なら、公園で一緒にランチしませんか?
…その…実はご相談、したいことがあって…」
照れたような微笑みを浮かべる彼女は、たまに私に色んな相談をしてくれる
こんな風にランチに誘われるときは大抵何かがある時だった。
そう言えばそろそろサスケ君が一旦里に戻る…と言う知らせをカカシさんが受けたらしいな。
その事を思い出しにっこりと笑い返す
(…きっと恋の相談ね…)
『もちろん!…じゃあ、後でね』
────…
……コンコン
軽くノックをすると、耳に馴染んだ声が答えてくれる。
「どうぞ〜」
声に促され中に入ると、机に向かったままのカカシさんは視線を上げずに素早く書類に判を押している。