第25章 終章
次はいつ、会えるのか分からない……でも……例え離れていようとも彼もまた里の平和を守る、立派な"木の葉の忍"……私達は仲間であり、ずっと繋がっているのだ……
これは、決して…悲しい別れなどではない
ナルト『んで?…サスケ、お前は出立前に2人に何か言うことがあるんだろうが、な?!』
ナルト君の有無をも言わさない物言いに、サスケ君が瞬間、心底嫌そうに目線を逸らす……が、暫く後ため息と共に口を開いた
サスケ『……はぁ……
……その……
……カカシ、花……
……祝いの言葉が…………遅くなったが……
……結婚……おめで…とう……
……花……身体を大事に……
……丈夫な子を産んでくれ』
カカシ、花『………!』
彼の口から紡がれたその意外な言葉に驚いた私たちは……目を合わせ、暫し無言になってしまった
照れているのだろうサスケ君の頬が仄かに赤く色付いていて、私は嬉しくて自然と笑みを零す
カカシさんを見ると、彼も目を細め、口布で表情はみえないが、とても嬉しそうに見えた
花『ありがとう、サスケ君』
カカシ『ありがとう、サスケ』
サスケ『…………………カカシ、
……花の事を……頼む……
………どうか幸せに…してやってくれ………』
カカシ『……ああ、約束しよう
この命に変えても、必ず幸せにするよ』
師弟の視線が交わる
そこには互いへの確かな信頼が宿っており、私は胸が熱くなった
自然と溢れ出す涙を拭うことも忘れてサスケ君をただ、見つめる
彼から向けられる視線をしっかりと受け止め、だが涙でぐちゃぐちゃの私に彼は困ったように少しだけ口角を上げた
サスケ『元気でな…花』
花『うん……サスケ君も……元気で……』
水月『重吾、サスケ、たまには戻って来なよね』
重吾『ああ』
香凜『……重吾、サスケのこと、頼んだぞ
サスケも……重吾の事……頼んだぞ』
重吾、サスケ『……分かっている』『ああ』