第25章 終章
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ナルト『じゃあな、サスケ。しっかりやれよ』
サスケ『…ああ、お前に言われるまでもない』
サスケ君が旅立つ時、カカシさんと私、水月君に香燐ちゃん…そしてナルト君が阿吽の門まで彼を見送りに来ていた
隣には、どうしてもサスケ君に同行したいと申し出て来ていた重吾君も無事、上層部の承認を得て並んでいる
花『…っ…カカシさん…』
私は辺りをぐるりと見遣ってからカカシさんの顔を見る
そんな私と目を合わせると…眉尻を下げ、ため息をつくカカシさん
ナルト君もまた、チラリと私に悲しそうな顔を向けてきた
ナルト『……来ねぇのかな……サクラちゃん……』
私は以前…またサスケ君が旅に出るのならばついて行きたい、側で彼の孤独を支えたいのだと言っていたサクラちゃんの言葉を思い出していた
カカシさんが、サスケ君の里を離れる申し出を再度上層部へと通している期間、私はその話をカカシさんにして、重吾君とのスリーマンセルを微力ながら推していた
バランス的にも、医療に特化した彼女がいてくれた方がいい
彼女のサスケ君への友情と愛情は、必ずやサスケ君の支えになる筈だ…
…そう説得して、綱手様をも納得させ……今日に至る……のだが……
カカシ『…本人が行くことを望まないのならば仕方がないさ
あいつは里に残したいと言う声の方が多い…故に強制ではないしね
後はサクラ次第…だよ』
出立の日取りも、時間も、間違いなく彼女には伝えた
話した時は驚きで目を見開いていた彼女も「5代目と6代目を説得して下さって有り難うございます」と顔を綻ばせ私に柔らかい笑みを見せてくれていたのに……
彼女さえその気ならばサスケ君に同行する事が出来るのだ
サスケ『……カカシ……花……ナルトも……今回の件では、世話になったな……』
ナルト『んな事気にすんな、友達なんだからよ』
サスケ君が私達に向ける言葉に、サクラちゃんは間に合わなかったのだと肩を落とす
(それが本人の意思なら…もう仕方がない…か…確かに…そうなのだけど…)
私は、サスケ君の顔を見る