第23章 夢から醒める時R18(3人視点)
俺にだって 複雑な心境がない訳じゃない
だから 一度たがが外れてしまえば、また彼女を酷く抱いてしまいそうで そんな自分が 少しだけ、怖い
先日自分の中にある、真っ黒な一面を知ってしまったから
あの嫉妬の炎に、焼かれる想い
君を傷付けたくて、君の気持ちすら慮(おもんばか)れず…酷く抱いてしまったあの日…
───後悔したって取り返せない
そうしてあの日 サスケを追い込んで…こうして今 巡り巡って 君を傷付けてしまった。
だから悪いとすれば、それは俺
────君じゃ、ないんだ
だから今日は絶対にそんな風にはならない
君を、一つも傷つけたりしない
(ごめんね花ちゃん
俺こそ…────ごめん…)
「愛してるよ…花ちゃん。ね、俺の事、信じてる?」
『!!
も…勿論です!』
その言葉に微笑んだ俺は、ゆっくりと彼女に口付けた
────…
優しい視線で見つめられ、触れ合わされる唇が徐々に 私の心を溶かしていく
カカシさんを、信じてる
…誰よりも、信じてる
でも…今日は…今日だけは…
優しくされるのが、辛い
荷物はその場に置き去りに 私は彼に横抱きにされる
カカシさんの視線は、一瞬も私を捉えて離さず、その熱い視線が私の内面を焦がしていった。
私もその瞳を見つめ返すと、彼の首に腕を回す
────…
柔らかな寝室のベッドに腰掛け、花ちゃんを膝の上で抱え直すと、俺は心掛けて優しく その唇を緩く吸い上げた。
吐息を漏らすそれをそっと啄みながら、ゆっくりと身に纏う衣服に手を掛けていく
『…はぁ…んっ…あぁ…』
首筋に吸い付けば甘い吐息が漏れ、与える快感に素直に力を抜いてくれる。
だが瞳を覗けば…まだそこには、色濃く浮かぶ 罪悪感
(ふむ、
────なかなかに重症だね、これは…)
直ぐに艶めく唇が、微かな震える声を零すと、次に紡がれた言葉に 俺は目を丸くしてしまう
『…お願い…カカシさん…
優し…くしないで
今日、だけは…』
「え?」
一瞬 沈思してから 俺は思わず口角を上げる
────…なる程?
これは…互いの妥協案を、考えなきゃね…