第23章 夢から醒める時R18(3人視点)
────…
我が家の玄関へ一歩脚を踏み入れると、だが花ちゃんの足が竦んでいることに気が付く
「ん?どうかした?」
気遣うように視線を向ければ、ふぃと目を晒されてしまった
抱かれたいと羞恥に耐え、俺に訴えていた先程の彼女から一変して…今は儚げなその瞳に、怯えたような揺らめきが見える
(あ〜あ…まさかこれは…)
曲がったことが許せない性格も厄介だな、と思わず嘆息する
それは真面目な花ちゃんの美徳でもあり、長所でもあった
だがこういう時には自分を責める破滅的な要因にもなり得るのだと知る
もう自分を責める必要なんてない…君は十分に苦しんだ筈なのに
意識はしてないのかも知れない…が、きっと内心では、酷く怯えている
それはまるで俺を失いたくないと全身で訴えている様でもあった
(…そんなにサスケの事、思ってたの?
こんなに怯える程に…?)
ここまで怯えられると、逆に不安になっちゃうな
でもそうじゃないでしょ?うん、大丈夫。俺はちゃんと分かってる
君の目は他の何よりも饒舌に物を語っているからね
…愛おしい程に、素直に
伝わってるよ、俺を無くしたくないって…そう 強く想ってくれてる事
もう遠慮なんかせず、このまま押し倒して───何も考えられなくなるよう、抱いてしまおうか?
ふとそんな強引な手を考えてしまう
(…だって俺はもう
1秒でも早く…君と繋がりたい
俺の愛を伝えたい
君を感じたい…)
その可愛い声が枯れるまで…君の中をぐちゃぐちゃにかき混ぜて…その罪悪感も全部…優しく包み込んであげたい。もうサスケのことなんか一ミリも、考えられなくなるように
だって…そうして欲しいって…君の顔に書いてある
「花ちゃん、こっち見て」
優しく見つめると、揺らめく視線がゆっくりとこちらに向く