第18章 記憶の消滅R18(3人視点)
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火影室
ナルトとキバが任務から戻り、俺は朝1番に 2人からその報告を受けていた。
「ご苦労だったな2人とも
うん、概要は分かった。
後は早速詳しい内容を報告書に纏めて
シカマルまで提出してくれる?」
俺の言葉に、ナルトは分かりやすくゴネ始める
「ぐへ〜
任務は良いんだけどよぉ
毎度毎度、この報告書さえ無きゃあなぁ〜」
全く…そろそろナルトにも、自覚を持って貰わないとね
俺は願わくば、早々に火影を引退したい。
元々そんな、器じゃないし、後釜はコイツで 俺はその中継ぎの役目を担ってる…正直、それくらいの感覚なのだ。
サポートに回る方が自分には合っている
(う〜ん…実力は抜きん出ているのになぁ)
「我儘言わないの
お前、将来火影になるんでしょ?
だったらこれしきのレポート
当たり前にこなせる様になりなさいよ
ほら、行った行った」
キバに引き摺られながら扉の向こうに消えるナルトを見送ると、溜息を吐く。
(あいつが火影の自覚を持てるまでには…まだ暫く掛かりそう、だな…)
すると入れ違いになる様に入ってきた人物が、コンコンっと開いたままの扉をノックする
書類に落としかけていた視線を戻すと、そこには見知った顔が、立っていた。
花ちゃんの上司でもある人物
以前は火影室の住人であった彼女も、代代わりが落ち着くと任務以外ではここへ顔を見せる事も少なくなっていた。
「シズネか、どうしたの?」
「カカシ様、すいません
ちょっとご報告がありまして…」
「はぁ…
だから、様はやめてって言ってるでしょ」
軽口を叩いて書類に再び意識を戻すが、その後彼女が気遣わしげに話すその内容に…俺はすぐ、持っていた筆を置いてしまった。
ガバッと顔を上げる
花ちゃんが、今朝職場である病院に来ず…その後心配し我が家に様子を見に行ってくれたサクラによると…ソファで眠ったままだった彼女は、現在もそのまま意識がないのだという。
起こしても起きない
…と言うのが聞いていて妙だった
病院に運ばれた花ちゃんは、現在は病棟で経過観察中だ、との内容だった。
──ガタッ!!
慌てて立ち上がったので椅子が後ろにひっくり返る。