第18章 記憶の消滅R18(3人視点)
目を覚ますと、見覚えのある天井
(ここは…病院──)
「気が付きました?花さん?」
『…サクラ、ちゃん…?』
何で私…病院なんかのベッドで寝ているんだろう?
朝…カカシさんをアカデミーへ送り出して…
(それから…?)
不思議とその後の記憶がすっぽりと抜け落ちている
状況が掴めないでいると、サクラちゃんの声がした
「花さんが職場に来なくて…
連絡もないし、任務にも付いてない筈だし
で、心配になって様子を見に行ったんです
…窓が開いてて
悪いなと思ったんですけど
無用心だと思って…覗いたら──…
花さん、ソファで眠ってて」
「え、えぇ!!
わ、私…2度寝しちゃったのかな?!
…ご、ごめんね!
ああ…何だか頭がぼぉっとする
──何にも…覚えてないの…
…何でだろう…
───こんなの、初めてで…』
(何だか…長い夢を見ていた気がする)
起き上がろうとする私にサクラちゃんが心配そうに手を差し伸べる
そうして身体を起こした私に、グラスに入った一杯の水を差し出してくれた。
それを受け取って一口飲むと、自分が驚く程に喉が渇いていた事に気付く。
渡されたそれを私はごくごくと一気に飲み干してしまった。