第16章 初めての嘘R18
そのまま腰を引かれて引き寄せられると、ぎゅっと守るように抱き締められる。
「…俺の奥さんだから
目の前で触られるのは見過ごせない」
「妻を大切にしてるんだよ、悪いことじゃないでしょ
…気が短いと、嫌われるよ?」
「む…」
ムキになって自分の幻影といがみ合う彼は、本当に自分の"モノ"を誰かに渡したくない、我がままな子供のようだった。
本心から怒ってないカカシさんの嫉妬は
──…ただただ可愛い、です。
「…って、君も何笑ってるのかな?」
私が笑いを堪えているのに気付いて、顔を覗き込まれる。
『だって…
実体のないものに、焼き餅を焼かれても…
ふふ…』
「…まあ…そうなんだけどさ…」
「俺に向けられる彼女の愛情は、全て君に向けられたものなんだよ
焼く必要、ないでしょ?」
「…う、うん…
ま…それもそうか」
その言葉に納得した様子のカカシさんが、ジッと私を見据え 突然顎を引いてきた。そうしてチュッとキスが落とされる。
『…ん…っ…
…カ…カシ…さん?』
「ごめんね、
俺も案外…子供っぽかったんだな…
今日は朝からずっとこんなで、
なんだか疲れちゃったよ…
…それより…もっとこの状況を…楽しまなきゃ、ね…」
『…え、えっと…?』
そう言った後、2回目に落とされたキスには内側を深く探られていく。
『…んっ!!
…待っ…!…あ、あの…!!
…んんっ!?』
「…だって…考えても見てよ…
俺が、2人で…君が、1人…だよ?
───…今日は忘れられないぐらい…
…君を気持ち良くしてあげられそう…
…でしょ?」
「ふふ、いいねそれ…
確かに、楽しめそう」
『…あ、あの…
…ご…ご飯は…っ』
気付けばカカシさんの手が後ろから私のブラウスのボタンを外していき、幻影の彼が前に回って腰を引いてくる。
…え?
…こ、これって…?!
まさか…っ…3人で…
────…て事…っ…?
「安心して…」
「大丈夫…どっちも、俺…なんでしょ?」