第2章 色の術R18
ちゅっ、ちゅっ…と、また首筋にキスが無数に落とされていく…
そのくすぐったさに思わず身をよじる
『か…かしさん…あ、あの…朝ご飯、召し上がられますか?』
「ん…確かに、お腹は空いた…けど…」
そのまま顎をそっと引かれ顔が近づくと、唇に優しいキスが落とされた
『…ん…』
「なんだか…君の事が、まだ足りないんだよね」
『ゆ…昨夜あんなに…したのに、ですか?』
耳元で囁かれる艶っぽい声に、朝から心臓が高鳴ってしまう
「うん…そうなんだけどさ」
ふぃっと…その色めいた雰囲気が消えて、おでこをそっと寄せられる
そのまま私の頬に鼻先を押し付けるカカシさんの少し切なげな表情が何だか印象的だった
『…カカシさん?』
あれ?まだしたい…とかじゃないのかな…?
…以前なら見せてくれなかった顔をしている
これは…何となく子供が駄々を捏ねて甘えてくるような感じに似ている…かな…?
単純に、離れたくないと…思ってくれているのかも
愛おしさがこみ上げてきて、思わず笑みが溢れた
「変だよね…ごめん」
あ…今度はちょっと…シュンとしちゃった…
『か…カカシさん…』
(…これは…か…可愛い…かも)
私はゆっくり振り向くとカカシさんの首筋に抱き着いて、そっと銀色の柔らかい髪の毛を撫でた
しばらくそうしたあと、そっと彼の頬に口付けた
『私も同じ気持ちです
多分何度こうして触れ合っても…足りないです』
「ホント?…君も、そう?」
カカシさんが私を覗き込んでくる
この温もりを知ってしまった今、カカシさんをただ遠くから見つめて片思いをしていた頃の自分には戻れそうもない