第8章 ⑦新門紅丸 ギャグ甘
「待ちやがれっ!」
『本当にごめんなさい!だって、あんなに酔っ払ったら覚えていませんよ!』
「だったら、もう一回言ってやるから来い!!」
そんなことを言われても、こんなに見物客のいる前でなんて…
と、考えていたら瓦の継ぎ目に足をとられて滑ってしまい、危うく地面とコンニチワするところを紅丸さんに抱き止められた。
「…っ、危ねェだろうが」
『…は、はい』
な、なんで……こんな……心臓が爆発して死にそう。
「んで、話は聞くのか?」
『そ、それを聞いたら…私の心臓がご臨終しそうなんですが…』
「そんなら平気だな」
平気じゃない!大変なことになってるのに
「好きだ」
『っ!』
「一生俺の隣にいろ」
『…っ、かっ…格好良すぎます』
恥ずかしくて、顔を隠していたら片手をとられた。
「返事をよこせ、今だ」
『〜〜〜私も、好きです!一生あなたに付いていきます!』
その瞬間、花火が打ち上がり空が鮮やかに彩られた。あまりの恥ずかしさで紅丸さんの首に抱きついてしまった。すると、紅丸さんも抱きしめ返してくれた。
(ちゃんと、さっきの奴に断ってこいよ)
(わ、わかりました)