第5章 或る爆弾
「手帳の頁を──鉄線銃に変える」
瞬間国木田の手に在った紙片は鉄線銃となり
チャキ
ドンッ
狙いを定め爆弾魔から起爆装置を叩き落とす
「なっ······」
「確保っ!」
太宰の合図で飛び出す国木田
爆弾魔に回し蹴りを食らわし押さえつけた
「『一丁あがり〜』」
(はあ 良かった·······)
『敦くんナイス!』
此方を見ていた太宰と猗憐に笑みを返し──
トンッ
"何か"に押され前方へ倒れる敦
ビタンッ
「ぶッ!!」
ピッ
(ピ?)
「あ」
「「『あ』」」
不運に爆弾魔の持っていた起爆装置を押してしまった──
「ああああぁああぁあッ!??」
「爆弾!爆弾!あと5秒!?」
(爆発!?部屋がふ 吹き飛ぶっ!?爆風を抑え······何か爆弾に被せないとっ!)
「『なっ』」
爆弾に覆い被さる敦
──2
(あれ?······僕何やってんだ?)
「莫迦!」
──1
『敦くんッ!』
──0
ピッ