第5章 欲しい?
しかし、この状態だと私たちが夫婦に見られても可笑しくない
恥ずかしいという以前に、赤司くんに申し訳ない。
こんな、
家を追い出された端くれごときの女が赤司くんの元へ嫁いだなんて勘違いされたら赤司くんの顔に泥を……(汗
塗ることになります……
「本当にやめてください!
夫婦だと思われちゃいますよ!」
思わず声を張り上げて言うと、赤司くんと真昼は共々驚いたようだ。
しかし、赤司くんはなぜかおもしろそうに笑い出す。
あれ、なんで私笑われてるんですか………
「そんなこと気にしてたのか?」
「あ………当たり前ですよ!」
そんなこと、って………
充分重大なことすぎますよ!
「いいよ、楽しそうだし」
「意味不明です!」
しかし真昼が、私に変わって赤司くんの服の裾を握っているのが見えて
私は手を引っ込めるしかなかった。