第2章 真昼
「その子」
赤司くんの視線の先には、私の右手
に繋がれている小さな手。
「……真昼です」
私と手を繋ぐ子供、真昼。
事情あって昨日から一緒に行動していた。
だから、成り行きでここまで行動してきたけど
子供を連れている二十歳手前の大学生なんて、
大丈夫に見えるわけないか。
紹介すると、赤司くんは目を驚いて見開いた。
一方、私たちの会話を聞いていた真昼は
警戒するように私の後ろに隠れてずっと手を握っていた。
「兄弟か何かか?」
「違います。事情はいろいろありますが……」
赤司くん、何を考えたんでしょう今
壮大にため息ついて項垂れました。
「……はぁ、
話は聞くよ。家に来るかい?」
「え…」