第5章 火影様の企み
今までの私はただ遠くからカカシさんの活躍を見守る事で、満足してしまっていた
「ならば気付いたおったか?
カカシもお前に何年も懸想しとった事を」
「ちょっ、ご、5代目?!!」
その言葉に、ふと横に視線をやると、顔を赤らめ慌てふためくカカシさんが目に入る
な、何年もって
ほ、本当に…?
「なんじゃカカシ、似合わない顔をしおって気持ちが悪い
ま、常のお前は分かりにくい奴だが、たまにこやつを見る時の焦がれた目
私が気付いていないとでも思ったか?
だから今回カマをかけさせてもらったんだ
乗ってくれて良かったぞ
じゃなきゃ花のこと、お前以外の上忍相手に私のため、修練を終わらせようとしただろうからな」
「なっ、なんて危ない橋を…」
「まぁ、そう怒るな、
お前が志願しなければ命令するつもりであった
だが、花はお前より更に前からお前を思っておった
…思いの長さで言えばお前の負けじゃぞ、カカシよ。
ま、感謝しろ」
「そ、そうなの!?」
カカシさんが、頬を染めながらも嬉しそうに私をふり仰ぐ
『つつつっ、綱手様?!』
何をバラして…っ!?
「なんじゃ今更?
もう気持ちも知れたのだし、いいだろう?
互いに長きにわたり、知らずに偲んで思い合っていたんだ
お前らさっさと籍でも入れて所帯を持て!
見ているこっちがもどかしいわ!
カカシも!
大事な女でも里に出来れば、任務にも自ずと身が入るというもんじゃろ
男なら早く身を固めろ!」
「つ、綱手様…いきなりそれは、話が急すぎて…
これは、流石に私1人で決める事ではありませんので」