第3章 入学
「ただいま」
「おかえり〜」
「今日はオムライスか」
「うんー卵安かったから」
消太兄はリビングの戸を開けるとすぐにキッチンで手を洗いテーブルについた
ご飯はなるべく2人で食べる事!というルールを俺と住む時に決めたので夜は消太兄が帰ってくるまで食べないで待っている
「「いただきます」」
手を合わせた後2人は無言でご飯を食べ進める
皿を洗い終わり消太兄は風呂にいった
俺はあまり面白くないテレビをただ眺めていた
「お前もなにか飲むか?」
いつの間にか風呂をあがっていた消太兄は冷蔵庫に手をかけながら俺に喋りかける
「ココアとって〜」
「ん」
「ありがと、、ねぇ消太兄。合理的虚偽って嘘でしょ」
「あ?」
飲んでいたペットボトルを口から離し睨みつけるように俺を見た
「だって落とす気満々だったでしょ。緑谷が人差し指だけ犠牲したのに可能性感じちゃったんだ」
俺は少しからかうように消太兄を見つめて話す
「...お前に言うことじゃねえ」
「ふ〜ん。まぁいいけど。...俺は消太兄の考え方結構好きだよ、優しくするより現実見せた方がいいもん。緑谷だって成長すると思うし、でもいくら何でもおかしいと思わない?高校生になっても個性の制御が出来ないなんて」
消太兄は隣に座ると短い溜息を吐いた
「まあそーだな」
「爆豪がやたら緑谷の個性に対して反応してたじゃん。中学が一緒らしくて緑谷のこと無個性って言ってたんよね。それって中学卒業した後から雄英高校に入学する前の間に個性が発現したってことじゃん?でも有り得ない話な訳で、、そこで考えたんだけどさ個性を受け継がすことが出来る個性があるんじゃないのかな」
俺は貰ったココアを手の中で転がしそこに目線を向けながら話す
消太兄はしばらく間を置いて「さぁな」と答えた
俺は納得しなかったけど消太兄がペットボトルを持って自分の部屋に戻ってしまったので諦めて俺も自分の部屋に戻った