第3章 入学
遂に個性把握テストが始まった
1種目目 50m走
「5.12」
(んーまぁまぁか。他は雷にエンジン、ビーム、酸にあれは...重力?)
2種目目 握力
「すげーっ!540kgってあんたゴリラ!?あ、タコか」
(タコ=馬鹿力?)
着々と種目をこなし各々の個性もだいたい把握してきたころボール投げが始まり麗日は∞を出した。
次は緑谷の番。いい結果を出せていない緑谷を皆はみまもる
「緑谷くんこのままではまずいぞ。」
「あ?たりめーだ、無個性の雑魚だぞ」
「なっ!無個性?彼が入試時に何を成したのか知らないのか?」
(無個性?なんの話だ)
緑谷は円の中に入ると不安の顔色になった
ボールを投げたが記録は46m。個性を使おうとしたのにとショックを受けていると個性を発動させた相澤先生が低い声で話し始めた
「お前の個性は消したつくづくあの入試は合理性に欠くよ、お前のようなやつも入学出来てしまうからな。見たとこ個性がまだ制御出来ないんだろ。また行動不能になって誰かに助けてもらうつもりだったのか?」
「そんなつもりじゃ...!」
相澤先生は捕縛武器で緑谷を自分の元に引き寄せなにか話しているようだったけど緑谷の表情からみて良い話では無さそうだ
個性が戻った緑谷は死ぬ気の全力投球かと思ったが、人差し指のみを犠牲にし、最小限の負傷で最大限の力を出し大記録を出した
「先生まだ動けます」
緑谷は目に力を込めて相澤先生を見た
「こいつ..!」
相澤先生は驚いたように目を見開き笑った
(たかが把握テストにあんだけのことするんだ。まぁ相澤先生はお気に召したようだけれど)
「デク!テメェ!!」
突然飛び出した爆豪に相澤先生は自分の捕縛武器をかける。そしてイライラしながら「なんども個性使わせんなよ、俺はドライアイなんだ!」と言い放った
(言っちゃうんだ)
「時間が勿体ねぇ、急いで次の準備しろ」
相澤先生の指示で残りの測定を済ますことになった
全員が全部測り終わり順位が相澤先生によって出された
(14位か。最下位は...やっぱ緑谷か)
横目で緑谷を見ると悔しそうに右手を握りしめていた
「ちなみに除籍は嘘な。君らの個性を最大限引き出す合理的虚偽」
とニヤッとしながら相澤先生は言った
少数の生徒は悲鳴というか、唸り声を上げた