第9章 期末テスト頑張っちゃおう
俺の疑問は口に出されることなく1人で見て回ることにした
(鞄も靴もあるし動きやすい服ぐらいか...)
俺は汚れても良さそうな服を探しに服屋に行って探していると嫌な雰囲気を感じる
(なんだこの感じ...。殺気?)
店から出て吹き抜けになっている下を見下ろすが何も見えなかった。俺は疑問に思い集合場所に戻った
「あ、ちゃん」
「麗日?顔色悪いけど」
「デク君が死柄木弔と、、」
(死柄木弔、USJの時のあいつか。じゃあ殺気は本物だったのか)
「その死柄木弔は」
「もう行ったよ、それに麗日さんが通報してくれたから警察もプロヒーローも来るよ」
「そう」
しばらくして区内のヒーローと警察が来てショッピングモールは閉鎖、緊急操作にあたるも結局死柄木弔は見つからず、緑谷はその日のうちに警察署に連れていかれた
俺達も軽く事情を聞かれ解散となった
「ただいま」
「おかえり、早かったな」
「緑谷が死柄木弔と接触したもんで解散した」
「なんだと?!緑谷は」
「何ともない、本当に喋っただけみたい。他にも怪我人は1人もいない」
「そうか、、それ以外に何かあったか?」
「?別に何も無いよ」
「そうか、ならいいんだが」
(なんだ嫌な予感がする)
この時、こいつの顔をもっとよく見てもっと踏み込んでやればあんな事は起こらなかったのかもしれない。俺は親代わりとして酷く未熟だった
──後日
入学式からの体力テスト、戦闘訓練、ビィラン連合の襲撃、体育祭、職場体験、保須事件そして期末テストあまりに濃密だった雄英高の前期課程が終わり夏休みが始まる
だからといって浮かれている場合じゃない、備えなければならない迫り来る悪意に、本物のヒーローになるために
俺達に立ち止まる時間は許されていない