第7章 迫り来る!?体育祭!
「皆ぁ!朝のHRが始まる私語を慎んで席に着きたまえ!」
と教卓の後ろで飯田が叫ぶのと同時に教室に入り席に着く。
他の生徒は座っていたので「着いてねぇのお前だけだ」と言われて悔しそうに「しまった!」と言って座った
それからすぐ相澤先生が「おはよう」と言って教室に入ってきた。
皆は思ってたより怪我が軽そうなのをみて安心していた。
「先生!無事だったのですね!」
「俺の安否はどうでもいい。何より戦いはまだ終わってねぇ」
“戦い”の言葉にクラスの空気がグッと緊まる
「...雄英体育祭が迫ってる」
相澤先生の言葉に「くそ学校ぽいの来たー!」と喜んだのも束の間、「ビィランに侵入されたばかりなのに体育祭をやって大丈夫なのか」と耳郎が質問する
「逆に開催することで雄英の危機管理体制が盤石だと示す方針らしい。警備も例年の5倍に強化するそうだ。何よりうちの体育祭は最大のチャンス、ビィラン如きで中止していい催しじゃねぇ。」
雄英体育祭、スカウト目的でプロヒーローも見に来る今の日本で最も熱いスポーツの祭典
そのチャンスを逃したくないのは当たり前だ
「時間は有限、プロに見込まれればその場で将来が開けるわけだ。年に一回計三回だけのチャンスヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ。その気があるなら準備を怠るな」
「「はい!」」
「HRはいじょうだ」
昼休みになっても皆熱は冷めていないようで体育祭の話で持ちきりだった
「みんな燃えてんねぇ」
「お前は楽しみじゃねぇのか?」
零した独り言に誰かが反応するとは思わなくて少しだけ吃驚する
「うーん。今回はなるべく個性使わないようにしたいんだよね、だから相澤先生にはまた怒られるなって」
「そうか」
「うん、轟は...なんでもないや、まぁがんばろーや」
質問してすぐ轟の目に一瞬殺意みたいな気配を感じて聞くのを辞めた
(知られたくないこと、踏み込んで欲しくないこと。そりやあるわな)
「ああ」
轟が前を向いたので会話は終了。俺は昼飯を食べる為に教室を出た