第6章 陸
炭「乗れるわけないだろうが!!今俺が自分の弱さにどれだけ打ちのめされてると思ってるんだ、この糞爺!!煉獄さんとさんの悪口言うな!!」
ボタボタと悔し涙が炭治郎の頬を伝う。
怒りのままに愼寿郎に殴りかかろうと詰め寄るその姿にギョッとした千寿郎が叫んだ。
千「危ない!!父は元柱です!!」
例え元だとしても柱であった愼寿郎に力や技術で勝てないと思った千寿郎は炭治郎に制止をかけたが、怒りに飲まれた炭治郎は歩みを止めることなく突っ走る。
愼寿郎も拳を構え炭治郎の頬を殴った。
千「やめてください!!父上!!」
『竈門くん!君もやめなさい!!』
千寿郎が愼寿郎を、が炭治郎に制止をかけるがお互いが頭に血が上っているのだろうどちらも引かない。
(何でだもしヒノカミ神楽が日の呼吸だったなら、そんな凄い呼吸だったなら、なんであの時煉獄さんを助けられなかった!!何でだ!!何でだ!!)
愼寿郎に何度も殴られながらあの時の光景が頭を過る。
悔しかった、そんな凄い呼吸を使いこなせたなら杏寿郎は死ななかったかも知れないのに。
上弦ノ参だって倒せたかもしれないのに、千寿郎もも誰も悲しまなかったかも知れないのに。
そう思いながら殴られ続ける炭治郎はグルりと体制を変えて愼寿郎に渾身の頭突きをかました。