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夢幻

第5章 伍







鴉「継子ハ他ニモイタ、デモ皆杏寿郎ノ鍛錬ニ耐エキレズニ辞メテ行クンダ、ソンナ中ハ弱音モ吐カズニ杏寿郎ノ継子ニナッタ、杏寿郎喜ンデタンダ」






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杏寿郎の鎹鴉side





杏「俺にも継子が出来たぞ、厳しい鍛錬にも関わらず弱音を吐かない子だ!甘露寺の時のように腕がなる!」





嬉しそうに笑って言う主人は耳にタコができそうな程に喜び語りかけてきた。
そんな姿ももう見ることが出来ないというのは酷く悲しく寂しいものだった。





母親を亡くした悲しみ、父親の事でも悩み、弟の為に強く在らねばと父親が稽古を付けるのを辞めても独学で剣術を学び柱にまでなった。
そんな姿を誰よりも近くで見ていたが、父親に報告した時には素っ気なく対応され重い足取りで戻って行ってた。





父親を啄いてやろうかと思った。
炎柱の家系に生まれ、途切れさせぬ為に努力を重ね柱にまでなったというのに、喜びもせずに挙句には暴言を吐いていたから。
それでも杏寿郎は笑って弟を慰めたんだ。





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