〈男主 BL R18〉 夢、鳴り止まぬ鐘。鬼滅の刃
第2章 後輩からの熱望、その香り〝竈門炭治郎〟
「蝶夜さん、今日お時間あれば、稽古をつけていただけませんか?」
俺が任務を終え、一週間ほどの休暇をもらい、暇をしていた時。
丁度良いタイミングで竈門くんがやってきた。
「あぁ、勿論いいよ。丁度暇してたんだ。」
「ありがとうございます!」
にぱっと笑う顔が可愛くて、ついクスクスと笑ってしまう。
「どうしたんですか?」
「いや、竈門君が可愛くて。」
「な…僕は可愛くないです!いつもそうやって…」
ぶつぶつと文句を言い、拗ねる姿もまた可愛い。
竈門くんにとっては、負の連鎖なんだろうけど。
「あ、着きましたね。入りましょうか」
「うん」
ここは鍛錬場だ。
やはり、室内の方が怪我のリスクが減るだろう。
「それでは、お願いします!」
「お願いします。じゃあまずは準備運動から…」
そうして、今日の稽古は始まった。
俺は普段は力が出ないけど、鬼との戦闘や手合わせ、訓練をする時は力が出るようになる。まぁ、アドレナリンによる効果だから、終わった後の体力の消費は半端ないけど。
「休憩しよっか。」
「はいっ!」
まだ元気があるのか…流石、期待の星だなぁ。
おにぎり沢山食べるし…
ーーーーーーーーーーーーーーー 炭治郎side
「あ、口の端についてる」
「え?」
「じっとしてて…取ってあげるね」
ええええ?!?!
て、手が…
「はい取れた。」
「あ、ありがとうございま、んむ?!」
「米一粒にも神様がいらっしゃるってね。
竈門君に神様の恩恵があると良いけど。」
ふふふと微笑む蝶夜さん。
嘘…今、俺の口の中に、手を…
「…そういうこと言うと、勘違いされちゃいますよ」
「ん?なんて?」
「例えば…俺とか」
「はっ?!」
蝶夜さんが驚くと同時に、俺は彼を押し倒した。
「俺だって男です。好きな人に気がある気配がしたら、
襲うことだってします。」
「?、す、好きな人?俺が?」
「そうです。」
「そそ、それって尊敬とかじゃない?」
「違います!蝶夜さんに稽古をつけてもらう時、
貴方の火照った肌や乱れた服を見て、興奮するような〝好き〟なんです!」
「えぇ…」
つい勢いをつけて言ってしまった。絶対引いてるよね…
でも、後には戻れない。
「俺も竈門君のことは好きだけど…その好きかは、分かんない」