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朝顔【刀剣乱舞】

第15章 帰省後のひと騒動【山姥切長義、前田藤四郎他】



「そんなに時間がかかるの!?」

彩鴇はターミナルの窓口で驚きの声を上げていた。
というのも、ゲートの復旧に少なくとも24時間はかかると説明されたからだ。

「申し訳ございません。確認したところ、あなた様の本丸ゲートが物理的に受信遮断状態になっているようです」

システム全体の不具合ではなく、復旧対応も個別になるので、既に予約されている個別対応からの順番待ちになるというのだ。


「今からお近くのホテルをお取りいたしましょうか?」

窓口ロボットは機械的だが、親切にも提案してくる。

しかし、ターミナル近辺のホテルはお高い。
自分は薄給、少しでも余計な出費は抑えたい。
彩鴇はうーんと唸る。


「……ちょっと考えさせて」


悩んだ末に自己解決できないかと思いつき、一旦窓口を離れる。

とりあえず本丸側ゲートの問題であれば、あちらのゲートに何かしら目に見える異常があるかもしれない。

こんのすけに連絡して、確認してもらおう。



「……繋がらない」

間隔を開けて何度か連絡してみたが繋がらず、メッセージも送ってみたが、反応がない。

それより前に送った帰りが遅くなるというメッセージにはちゃんと返信が来ていたので、少し不思議だ。

政府関係の仕事で出られないのか、それとも昼寝でもしているのか。



「うーん、誰かこういうもの得意な人いたかな?」


こんのすけと連絡が取れないとなると、次に連絡すべきは歌仙だが、どう考えてもこういう話は苦手だろう。





「あ、そうだ。長義に確認してもらおう」


山姥切長義であれば、政府で働いていた時期もあるし、こういう現象にも抵抗感なく応じてくれるだろう。 

帰省前に小言をもらっているので、それ見たことかと窘められそうだが、ホテル代がかかっているのだ。背に腹は変えられない。

さっそく通信を入れてみる。






「もしもし、長義?」

「主か、なんだい?」

通信用の札から長義の声が聞こえる。
無事繋がってひと安心だ。

「ちょっと本丸の門をチェックしてほしいんだけど」




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