• テキストサイズ

朝顔【刀剣乱舞】

第13章 セーラー服を着せないで【乱藤四郎、鯰尾藤四郎他】




「だって、主さんと身長同じくらいでしょ?鯰尾兄なら着てくれそうだし」

極短刀の機動力が為せる技なのか、一瞬で着替えを済ませた乱がセーラー服を片手に戻ってくる。


「それに主さんが着ないなら、この子もかわいそう。誰かに着てもらった方が喜ぶよ!」

そう言うや否や乱は部屋を飛び出していった。
もちろん彩鴇が追いつけるはずもない。

「……止める間もなかったわ」

彩鴇は呆然として部屋に取り残されてしまった。





「……セーラー服?いいよ。なんだか面白そうだし」

案の定、鯰尾藤四郎はセーラー服の着用を快諾し、別室で着替え中だ。

乱が嬉々として鯰尾をコーディネートしているらしい。




「主さん!鯰尾兄が着替え終わったよ!」


じゃーんと鯰尾が制服姿を披露する。

「どうですか?花の女子高生デビューできそうですか!?」

長い黒髪をポニーテールに結い、スカートを翻しながらバチーンとウインクする姿は、どこからどう見ても女子高生といって遜色ない。


「……なんかもう女子として負けた気分よね」

元からかわいい顔をしているのは分かっていたが、予想以上の化けっぷりだ。

「主が着たらかわいいと思いますよ?ほら、俺だと骨格とかどうしようもありませんし」

確かによく見ると露出している手や脚は少しゴツい。
しかしそれに気づく者はどれくらいいるだろうか。

最初は絶対顔を見る。
そして鯰尾の顔を見て、女子の格好をしていれば、まず間違いなく男とは思わない。


「悔しいのは、たとえ私が男装しても勝てないのが分かりきってるってことよ」

「え、そこ張り合っちゃいます?」



/ 89ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp