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朝顔【刀剣乱舞】

第12章 SANIWA Blues【大包平、鶯丸他】





「複写術式はこれでいいわね。東西南北の屋根に組み込む変換術式はこんな感じで、……こんのすけー!」

「お呼びでしょうか?」

こんのすけがするりと執務室に入ってくる。

「この複写術式を自動組込する札を方角ごとに4枚ずつ作っといて。あと、屋根に組み込む変換術式のデバッグと変換効率の算出をお願い」

「やっと重い腰を上げて、政府の通達に協力してくださるのですね」

「まぁね。いつまでも結界が貧弱だと、敵に狙われかねないし」


こんのすけに一通りの説明を終えた頃、大包平が本丸の見取り図を片手に執務室へ入ってくる。

「人手と段取りを決めてきたぞ」

屋根にそれなりの人数が登ることになるため、身軽な短刀中心の人選で実行部隊を組む。

段取りは、まず要の変換術式を組み込む軒先の瓦に方角別に異なる色のチョークで印を付け、複写術式を自動組込する札には、複写元の瓦に付けた印と同じ色をつけ、見分けが付くようにしておく。例えば、北側の屋根に南側の変換術式が複写されないようにするなど、違う方角の術式の複写を防ぐためだ。

色分けした札を実行部隊に配り、札と同じ色の印がある屋根一面に複写術式を組み込んでいくという手順である。

「ほぉー、なるほど色分けね」

大包平のテキパキした説明に感心する。


「いつも出陣するときに持っていく通信札も短刀達に持たせておくんだぞ」

「……なんで?」

「お前が実行部隊の指揮を取るからだ!実行前に説明はするが、現場で疑問や不都合が生じることもある。それに対応する者が必要だろう!」



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