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朝顔【刀剣乱舞】

第12章 SANIWA Blues【大包平、鶯丸他】


〈術式更新大作戦〉


『本丸の結界性能向上についてのご協力のお願い』

昨今、本丸が時間遡行軍に襲撃される事案が相次いで確認されております。

この対策として、各本丸の結界性能をアップデートすることを決定致しました。
そのため、皆様に負担いただいている霊力の出力を上げるようご協力お願い申し上げます。

具体的な出力数値は下図の通り、―――



彩鴇は、政府からの通達を何度も読み返して眉間にシワを寄せる。

これは非常に厄介だ。

「あぁもう!一体いくつ術式を書き換えないといけないのよ?霊力出力量を変更する可能性があるなら最初からそう言いなさいよ、政府のバカ野郎ー!!」

彩鴇は執務机で頭を抱えていた。
その悪態を隣で聞いていた大包平は、やれやれとため息を吐く。

「敵の襲撃を警戒するなら、当然の対応だと思うがな。書き換える術式の数はどれくらいなのだ?」

「屋根瓦の枚数分よ。うーん……1,000枚くらい?」

彩鴇から試算を聞いた大包平は大きく目を見張る。

「この建物すべての屋根瓦か!?坪数を考えると1,000どころでは済まないぞ」

「うえぇー、ますますやる気がなくなるわ……」

太陽光を霊力変換するための術式を屋根瓦1枚ずつに組み込んでいたのが仇になった。




こんのすけに瓦の枚数を算出させると軽く1万枚を超えた。

彩鴇は思わず天井を仰ぎ見る。

「あーあ、なんで変更に対応できない術式を入れちゃったの、私のおバカ……」

「泣き言ばかりでは、何も片付かんぞ」

ぶつぶつと文句を言い始めた彩鴇を窘める。




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