• テキストサイズ

赤い月(銀魂 神威)

第3章 夜原掃討戦



そうこうしているうちに私の応急処置は終わり、なんとか歩けるくらいにはなった。

「さすが阿伏兎様♪」

にっこり言うと

「そ~~だろぅ~~~やっぱり人生の経験者はちがうだろ~~~」

と言った。


え?骨折的な先輩?




「…あ、神威はどうなりましたか?」

一生懸命辺りを見渡しても神威の姿はなかった。

どうやらたくさんあった中の手すりつきの窓の1つを突き破った場所らしい。

もう一度阿伏兎を見ると、窓の外を指さした。

私は折れまがった手すりを身を乗り出してみてみた。

するとそこにはゴゥゴゥと燃える宇宙船が。

「助けにいかないと!???」

「いや、これ以上近づくな。やつらは周りに地雷も置いている」

「…もう手遅れですか?」

相当責任を感じるのですが。殺されはぐったけど、私は私でいろいろごまかしてたわけで。

「いんや、中央ホールにいるみたいだから…命に別条はないよ。ただ炎が収まるまであそこから出られない」

あ、そっか。中央ホールはシェルター造りだったもんなァ。


よかったぁ、と安心する私を阿伏兎は複雑な表情で見ていた。







燃え盛る宇宙船の中から、神威は那美と那美の傘を阿伏兎に投げてよこした。



「じゃぁ、団長。あとは手はず通りで…いいでしょ?」

「ああ…かまわないよ。


 …ふっふっふふふふ。すごいよ、すごいよ那美!」


炎の中、神威は確かにそう言っていた。


この炎はまるであの人そのものだと思った。






「あ~ぁ逆転満塁ホームランはどこにいっちゃったのかねぇ…」
/ 81ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp