第3章 夜原掃討戦
殺される。
さっきから本能がそう叫んでいる。
でも、死ぬわけにはいかない。
私が選んだのは『人として生きる』だから。
何かないかとめまいを起こしている頭を働かせ手を伸ばせば、何か細い感触。
よく見れば先ほどの黒い装置につながっていた管。
どこにつながっているのだろうかと目で線の後を追うと、壁に複雑に這う線らの中の一本のようだ。
そうだ、…うまくいけば…
私はその線を思いっきり引っ張り壁からひきはがせば、壁がガラガラと崩れた。
これで少し足止めになる、と思って逃げようとするも神威の一撃でその瓦礫も一掃されてしまった。
もうだめか、と思った瞬間、神威の上にドシャッと天井が落ちた。
…ラッキー。
そう思ったとき、少し周りに嫌な気配を感じた。
耳をすませば、ばちばちと線の一部が漏電を起こしていた。
「まずい、神威!!
爆発します!!!」
しかし、時すでに遅し。
私は一度目の爆破で吹っ飛ばされ中央ホールへ。
その間にも何度も誘爆を起こしてしまっていた。
しかし私はすぐに意識を失ってしまった。