刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第41章 神酒
はい、と次郎ちゃんが途中まで飲んだお酒を手渡され、スンスンと興味本位で匂いを嗅いでみると柑橘系の匂いがした。少し口に含むとカボスのような爽やかな味がお口に広がる。
短刀ちゃん達やお酒が苦手な刀剣用に飲みやすく作られているのかも知れない。
「本当だ…これ、飲みやすいし美味しいね!後でまた頂戴?審神者用の5本もあるし飲み比べしちゃう?」
「そりゃいいねえ!」
美味しくて残りもあとグラスに4分の1程度だったので全て喉に流し込んだ。
「はー、なんか幸せ!じゃ、私夕餉の準備手伝って来るねっ」
夕餉後が楽しみだな。
残念ながら大倶利伽羅さんは遠征でいないけど、帰ってきたら一緒に飲めばいいよね。
そう思いながら厨に行き、夕餉の準備に追われている光忠達のお手伝いをした。
…
夕餉を食べ終えて、一通りの食器を片付けた後段ボールからお酒を取り出していると…
徐々に身体がぽかぽかしてきた。
夕餉前に飲んだ神酒のせいだろうか?
立ち上がると、くらっと脳が揺れるような感覚。
そういえばアルコール濃度を確認していなかった。刀剣用だとしたらいくら飲みやすくても濃度が高いに違いない。少し飲んだだけでこんなになるなんて…
しまったと思ったときにはもう後の祭りだった。