刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
「主。あの時、何も申し上げられなかったこと……改めて、お詫びいたします」
「もう謝らなくていいってば!」
そう言って微笑むと彼は一瞬だけ視線を逸らし、真っ直ぐに姿勢を正した。
「これからはこの長谷部、主のために誠心誠意尽くすことをお約束いたします」
その言葉に皆が笑い、照れ隠しのように酒をあおる長谷部。
「なあなあ伽羅!」
「裏切り役、主の前で演技するの一番キツかったよな?」
貞ちゃんの陽気な声に、広間の空気がぴしりと張る。
「…別に」
「絶対嘘!伽羅の目、死んでたもん!」
「主のこと見ないようにしてたよなー!いつもは追っかけてるのに」
「そうそう!」
次々と飛んでくる言葉に、大倶利伽羅さんの眉間に皺が寄る。からかわれて嫌なんだろうなぁ、と思いながら聞いていると、盃を置く音が少しだけ強くなった。
「黙れ」
「ほら出た!」
「不機嫌MAXだ!」
「うるさい」
そんな様子に私がくすっと笑ってしまうと、大倶利伽羅さんはボソリと「…笑うな」と言った。その言葉にまた頬が緩んでしまう。
「でも、…こうしていられるのも、皆の、伽羅ちゃんのおかげだよ…裏切りのフリするの正直怖くなかった?」