刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第40章 魅惑のランジェリー
大倶利伽羅さんは気にすることなく、私の目の前で濡れた服を次々と脱いでいく。目のやり場に困ってしまい俯いていると大倶利伽羅さんの低い声が降ってくる。
「脱がないのか…」
「だって…」
「早く脱げ、風邪を引く」
「ま、待って!脱ぐから、先に入ってて!!」
こちらに近寄ってくる半裸状態の大倶利伽羅さんを制止して、慌てて後ろを向いた。
まさか大浴場に二人で入る時が来るなんて…恥ずかしくてどうにかなりそう。前に不可抗力で二人で入ったときを思い出してかあっと全身の血が駆け巡る。
かぶりを振っていたらカラカラ…と引戸の開く音と閉まる音がして、大倶利伽羅さんの気配がなくなりホッと一息吐いた。
服を脱ぎ終えタオルを体に巻き、大浴場に足を踏み入れると大倶利伽羅さんは露天風呂に行ったようでそこに姿はなかった。
急いで体を洗い、少しだけお湯に浸かろうと大浴場の湯船につま先を入れたが、一人でここに入るのもやけに不自然な気がしてやっぱり大倶利伽羅さんのいる露天風呂に行った方が…と思い、タオルを体にしっかりと巻き付けそっと露天風呂への扉を開く。
外は暑いけどむわっとしていた内風呂とは違い、風が程よく吹いていて気持ちが良い。