刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第40章 魅惑のランジェリー
結局なかなか言い出せず、夕餉後溜まっている書類に目を通しているけど書類の内容が全然頭に入ってこない。
暫く活字とにらめっこしていたら目の前にトンッと差し出されたお茶。
私専用の湯飲みに入れられたお茶からはゆらゆらと湯気が立っている。
ハッと見上げると険しい表情をした同田貫さん。
「やる気がねーならとっととそれ飲んで寝たらどうだ」
「え?」
同田貫さんが不満げな顔をしながら私の書類を取り上げる。私が心ここにあらずなのを見抜かれてしまっていたらしい。
言い方はきついけど、お茶をいれてくれる辺り私を気遣っていることがありありと伝わってくる。それにこのお茶、私が好きなほうじ茶だ。
なんだかんだと…本当に優しいなぁ。
「…ごめんね…これ飲んだら頑張るからっ!」
「ち、仕方ねぇな…ちょっと待ってろ」
苛ついた様子の同田貫さんは執務室を出ていってしまった。口も悪いしあんな態度だけどきっとお茶請けでも持ってきてくれるんだろう。彼はいつもそうだ。戻ってくるまでに切り替えてしっかりしないと…
お茶を啜りながら、集中してタイピングしていると、執務室の襖がスッと開いた。
「同田貫さんさっきはごめんなさ…ッ!お、大倶利伽羅さん?」