刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第40章 魅惑のランジェリー
そこへ厨から膳を持って広間に入ってきた乱ちゃんと一期さんの姿。次郎ちゃんが駄目ならもう彼しかいない!そう思い咄嗟に声を掛けこちらに呼び寄せた。隣にいる次郎ちゃんからは「やめときなよお」と声が聞こえる。
乱ちゃんは私に気付き、ぱっと笑顔になりながら私の向かいの席に座った。
「どうしたの?あるじさん」
「あのね…乱ちゃん、お願いがあるんだけど…」
乱ちゃんに話す前にチラリと鶴丸と光忠を見ると、察してくれた光忠がデザートのプリンを頬張っている鶴丸を引きずり広間を出ていった。
突然引きずられた鶴丸の内番服にプリンがこぼれていたのは見なかったことにしよう…
乱ちゃんに事情を話すと、何と乱ちゃんまで渋い顔になる。
もしや、と思ったらやっぱり次郎ちゃんと同じ返事が返ってきて項垂れた。
「ボクもあるじさんと一緒に行きたい…あるじさんとお洒落な洋服見たりしてデートしたいよ?…でも流石に下着ってなるとね…うー、行きたいけど、行きたいけど!!…やっぱり大倶利伽羅と行った方がいいと思うんだあ…」
「乱ちゃんまでそんなこと言うの…?主を見捨てるなんて酷い…」
「見捨ててないよ。だって考えてみて?あるじさんと一緒に内緒で下着買いに行ったなんてこと大倶利伽羅にばれたらどうなると思う?考えただけでもゾッとする!それに大倶利伽羅ってあるじさんの事となると目ざといからすぐ気付きそうなんだよね!」