• テキストサイズ

刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第38章 夏祭り


すぐ側にいる粟田口の皆も一期さんの周りを取り囲んで笑いが絶えない様子だ。

現地に着くと、参道に並ぶ石灯籠に火が灯っていて昼間とは違いとても綺麗に見えた。白熱灯をぶら下げた屋台がずらりと並んでいる場所からは、威勢のいい呼び声とおいしそうな匂いが漂っている。

そして所々で政府直属の刀剣男士が近辺警備をしているようだった。さすがともいえる厳重な警備と、お祭り独特の雰囲気に緊張感が少しずつ解れていく。

辺りを見渡すと沢山の刀剣男士がいた。不思議と自本丸の刀剣は見分けがつくので間違えることはないけど、なんだか不思議な光景だ。

刀派で固まって行動していたり、楽しげに審神者の手を引く短刀達や、恋仲であろう刀剣と仲睦まじく寄り添って歩く審神者もいる。

ここまで一緒に来た男士達はおのおの行きたい場所に散らばり、大倶利伽羅さんと鶴丸達もはしゃいでいる様子の貞ちゃんに引っ張られながら人混みの中に消えていった。

後で少しでも大倶利伽羅さんと回れたらいいなぁ、そんな事を考えていたら愛染くんの元気な声。


「主さん!ヨーヨーすくいしよーぜ!」

「こら、走ったらあかんやろ」


愛染くんと蛍丸に引っ張られながら、後ろからゆっくり付いて来る明石が苦笑しながら注意する。


/ 1260ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp